木山&三代目の怪しい(!?)トーク!!

その8・話題がいっぱい!!ホームページあれこれの巻。


 怪しいバー『裏切り者』の中。初老……というには、結構年のありそうなマスターがグラスをキュッキュと拭いている。
 カウンターで時間を気にする木山。思わず中指と人差し指がカウンターをリズムを刻みながら叩く。

  庸二「おい、木山。」
  木山(上品に)
     「何ですか?マスター。」
  庸二「さっさと注文を言え。」
  木山「……トーク前に酔うとまずいんですよ。」
  庸二「トーク?」
  木山「そろそろ来るはずなんだけど……。ところでマスター、若マスターは?」
  庸二「淳也なら、友人の所に行ってる。」
  木山「惜しいですね。彼にもいて欲しかったけど……。」
  庸二「俺じゃ、役不足だってのか?」(←少しのむかつきを押さえている)
  木山(あくまで冷淡に)
     「誰もそんな事、言ってないでしょう?」
  庸二「お前のそのスカした顔見てると、時々殴りたくなるぜ……。」
  木山「殴るのは、ここによく来るジャンク屋くらいにして欲しいなぁ。」
  庸二「で、注文は!?」(←声が少し荒い)
  木山「チャイナキッス。」

 バーの来客扉が開く。
 中から入って来たのは、雅貴と明日香。

  木山「やぁ、来たね。飛鳥ちゃんとゆうきちゃん。」
  雅貴(不思議そうな顔で)
     「……センセ、何でここでトークなんだ?」
 明日香(憮然とした顔で)
     「久々のトークなのに、こんな青少年らしくない所を選ぶなんて、センセらしくないわ。」
  庸二「悪かったな。こんな青少年らしくない所で。」
 明日香(慌てて)
     「あぁっ!!ごめんなさい!!」
  木山(にっこり笑って)
     「まぁ、まぁ。ここは実は今回のページ紹介に深く関わりのある所なんだ。」
  雅貴(はっとした顔で)
     「あ、と言う事は……」
  木山「そう!!今回のトークは各種ホームページについて。とりわけこのバーに関係していると言えば……。」
  雅貴「COSINEさんの聖華市警察からのお知らせ!!じっちゃんの小説があるんだったっけ??」
  木山「そう。飛鳥ちゃんの祖父である初代Asukaの『飛鳥刑事』の事件簿をね。怪盗ルシファーを追っていた『新米編』と、
     怪盗セイント・テールの一件からとある組織を追いつめる『セイント・テール編』が今、本編として公開されてるんだ。
     あと『番外編』もあるし、その組織の残党を追いつめる『第3部(仮)』も計画されている!!そして『テール編』の後半
     から『第3部(仮)』までは、もしかしたらダブあすのとある人物が出てくるかもしれないぞ!!」
  雅貴「おお〜〜〜〜〜。そうなのかぁ〜〜〜。」
 明日香「あ、小説『Asuka Senior』でしょ!?そこの本棚にあるわ!!」

 本棚を指差す明日香。
 そこには本棚があり、大々的に『COSINE作 飛鳥刑事の大々的超伝記「Asuka Senior」!!』の文字が。

  木山「………」(←絶句を表す三点リード)
  雅貴「よくじっちゃんが許してるよな……こんな事……。」
  庸二(雅貴の言葉に)
     「なんだ?お前、友貴んとこの孫か。」
  雅貴「え、ええ。」
  庸二「確かに友貴の奴は承知してないんだ。だからな……。」

 そう言って、カウンターのボタンを押す庸二。
 本棚が忍者屋敷のどんでん返しのようにくるりと回り、そこには何の変哲も無い旧式クーラーの室内機が。
 ちなみにこの時代のクーラーはコンパクト化されていて、室内機は極小端末として壁に埋め込まれている。

 明日香「よくばれませんねぇ。」(←感心したように)
  庸二「な〜〜に。友貴はメカ音痴だからな。ばれないばれない。ばれたら全部COSINEのせいにする!!
     そもそも、この仕掛けを作ったのもあいつだしな。ほれ、木山。注文のチャイナキッスだぜ。」
  木山「……そんな人だとはわかってますがねぇ。」
  庸二「なら言うな。それよりも、どうだ。2人とも。何か呑むか?」
  雅貴「お、俺は別に……。」
    (「確かに誘惑だけど、それに負けちゃだめだろ!!」←心の声)
 明日香「え……え〜〜っと、そう……半分なら……。」
    (「そんくらいなら、大丈夫よね!!社会勉強だもん!!」←心の声)
  木山「未成年に酒を勧めるなぁっ!!」(←絶叫)

 木山、そう叫ぶと庸二が2人の前に置いたグラスを取り上げる。

 明日香&雅貴「…………」(←結果的に良かったけど、なんとなくチャンスを逃したような気がする三点リード)
  庸二「カタい事言うなよ。それにそんな事言うならこいつらこんな所に連れてくるな。ウチは呑み屋だぞ。」
  木山「そ〜ゆ〜問題じゃない!!ったく……。」
  庸二(ずずいっと身を乗り出して)
     「ところでお前ら。え〜〜と、雅貴っつってたかな。友貴の奴。その……雅貴とえ〜〜〜と……。」
 明日香「明日香です。結城明日香。」
  庸二「そうそう。明日香ちゃん。君ら、どこまでいってんの?」
  雅貴「どこまでって……?」
  庸二(にやりと笑って)
     「またまた、とぼけやがって!!このスケベ!!お前も高校生だろ!?やっぱり、最後まで行ったのか?え?どうだ?」

 明日香と雅貴、二人とも顔を赤らめる。

 雅貴&明日香『な、何言ってんですかっ!!』
  木山「そうだよ。この2人、両想いなのに告白もままならないんだし。」
 明日香&雅貴『じゃない!!おれ(あたし)たちは……!!!』

 そのまま明日香と雅貴は同時に互いの顔を見て、真っ赤な顔を更に赤らめてそのまま沈黙して座る。

  庸二「そうか……なんだ。つまらん。」
  木山「それにゆうきちゃんまだ中学生だしね。」(←苦笑しながら)
  庸二「なるほど。手を出したら犯罪だなぁ。」(←淡々と)
 明日香&雅貴(いきなり2人同時に立ち上がり)
       『だから……!!』
       (また双方顔を合わせて黙り込んで座る。)

 しばらく無言の時間。不意に木山が口を開く。

  木山「しばらくトークをしない間にいろいろあったんだよな。」(←話の流れを変えようとしているのがみえみえである。)
  庸二「そこの本棚にある友貴の話だが……一部だけでな。全部読みたきゃCOSINEの奴のページにでも行った方がいいな。」
  木山「そうですか。くるならきてみろっの掲示板『探偵さんへ』もバージョンアップしたし……。」
  雅貴(何事も無かったように)
    「これからも各ページが楽しみ……ですか?そう言えば、センセ。あの掲示板の一件で少し問題になっちゃって……。」
  木山「ま、気にしないよ。そもそもSENSON☆ゞさんがあんなとんでもない飛鳥夫妻の絵を描くから……!!
     それで、俺の一語一言にびくびくしちゃってんのよね。あの人。ご忠告のメールまでいただいちゃったよ。」
  庸二「調子に乗ってエキサイトしたのはお前だ。当然の帰結だな。」
  木山「わかってるって……」(←苦笑。ここで時々ちびちび呑んでたチャイナキッスをグイッと飲み干す。)

 木山、一息いれて言う。

  木山「ところで、今回の更新からタイトル画像を変えたんだよね。3000カウント突破したし、画廊コーナーも作ったよ。」
 明日香「え……?あ、あた……」
  雅貴(明日香ちゃんの言葉を遮るように)
     「る、ルージュ!!あいつ、こんな所にまで幅を利かせやがって……!!」
  木山「まぁ、そういう事だ。頑張れ!!飛鳥ちゃん!!」
  雅貴「ようし!!やってやろうじゃないか!!あれ、でも、このルージュのアップの顔、どこかで見た事が……。」
 明日香「あーーーーー!!」(←思い出したように大声。)
  雅貴「ど、どうしたんだ?ゆうきちゃん!!」
 明日香「もうこんな時間っ!!」

 明日香が示す時計は、9時を指している。

  庸二「ああ。もうそんな時間か。そろそろ帰った方がいいぞ。」
  木山「10時頃になると、ヤバイ連中がたむろする……だったっけ。この辺。」
  庸二「そうだ。それに、これからはちょっと貸し切りでな。」
  木山「それじゃ、そろそろお暇するか。2人とも。」
 明日香「ええ。そうしましょ。雅貴さん。」
  雅貴「あ、ああ……。いったい俺、さっき何が気になってたんだっけ。ゆうきちゃん。」
 明日香「さぁ?でも、思い出せないんならそれだけの事じゃないんですか?」
  雅貴「………そうだな。」

 金を払う木山。出て行く3人。再びグラスを洗って拭う庸二。
 しばらくして再び来客扉が開く。

  COS.「こ〜んば〜んわ〜〜〜〜!!」
  庸二「あいも変わらず、ノー天気な挨拶しやがって。必殺の親父ギャグはどーした?」
  COS.「思い付かなかった。」
  庸二「……お前、人のペースを間違いなく狂わせる奴だな。」
  COS.「こんな事くらいでペース狂わす奴が悪いのさっ!!ところで友ちゃんは?」
  庸二「あいつならそろそろ来ると思うぞ……。」


                            トークその8 終わり

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